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> 【ラブライブ】「なんやこれぇぇ~…」時をかけるのんたん!?【SS】

【ラブライブ】「なんやこれぇぇ~…」時をかけるのんたん!?【SS】(19:00)

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1VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:37:56.34 ID:bRcDXs440

「じゃ~ん! 
 ここに取り出したるは
 怪しげな水晶球」 

「えりちに
 誕生日プレゼントとして
 もらったんやけど、
 今まで部屋の飾りと
 化しとったやつやな」 

「(直感で選んだ
   言うとったわりには、
   けっこう危なげな力を
   感じるから
   使ってなかったんやけど……)」 

「(……今は
   未来を知りたい!)」 

「ちゅうわけで水晶玉さん、
 未来を知りたいんやけど……?」 

汝、
未来を知ることを欲すか?

「おぉ、やっぱ本物やん。
  ウチが知りたいのは――」 

汝欲すならば、
自らの眼で未来を見据えよ

「(へ、光が溢れて
 ……ひ、引き込まれる!)」 

「な、なんやこれぇぇ~~~……」


3VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:39:54.68 ID:bRcDXs440

……… 

「はっ、ここはどこや?」 

「(部屋の中に
   おったはずなのに、
   ここは……近所の公園? 
   時刻も夕方くらいやんな)」 

「(携帯は……あかんか。
   まずは現状を把握せんと)」 

「……………」 

「驚いたなぁ……」 

「(近くのコンビニに
   来てみたはいいけど、
   日付が2016年の◯月☓日、
   まんま2年後やん)」 

「(ウチは……
   タイムスリップ
   してしまったみたいや……!)」 

「……………」 

希「(とにかく元の時代に戻る方法を考えんと)」 

「(だいたいこの手の
   タイムスリップは、
   この時代の
   タイムスリップ装置に
   接触するか目的を
   果たすかが帰る手段)」 

「(ウチが願ったのは未来を
   知ることやから、
   それが目的やろね。
   とすれば何かが起こるのを
   待ってもええけど、やっぱり
   この時代の
   ウチに接触して……)」 

「あ、希ちゃ~ん」


4VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:41:01.59 ID:bRcDXs440

「(このウチの未来ってことは
   タイムスリップの経験を
   したってことやから、
   別に会っても問題は――)」 

「ねぇ、希ちゃんってばぁ!」 

「ふぇっ?! 
 な、なんですか??」 

「なんですかって……」 

穂乃果
「穂乃果だよ?」 

「ほ、穂乃果ちゃん……?」 

「(い、いきなりこの時代に
   友達に会ってしまうなんて……
   これマズいんやろか?)」 

「(でも私服でよかったわ。
   2年くらいやから見た目も
   変わっとらんやろうし、
   このままこの時代のウチの
   ふりをするべき……
   それとも?)」 

穂乃果
「どうしたの? 体調悪い??」 

「ん……いや、
 そういうわけやないんよ。
 ちょっと考え事しとってなぁ。
 堪忍やで」 

穂乃果
「ん~、そっかぁ。
 うん、それならよかった」 

「ふふ、
 心配してくれておおきにな」 

穂乃果
「別に当たり前のことだよ♪ 
 ところで今日来たってことは、
 ごはん会来れるんだよね??」 

「えっと、ごはん会……」 

5 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:41:48.62 ID:bRcDXs440

穂乃果
「えぇ~、まさか顔出しに
 来ただけとか言わないよね?? 
 今日多分来れそうにないけど、
 来れたら待ち合わせ場所に
 来るって言ってたじゃんかぁ~」 

「あ、えっと、せ、せやなぁ……」 

「(……これ相当あかんのちゃうか? 
   このタイミングで未来のウチが
   ここに来たら……ん、でも
   未来のウチは今ここにウチが
   いることを知ってる?)」 

「(いや……よくよく考えれば
   パラレルワールドとかの
   可能性もあるんやね。
   やっぱこの時代のウチを
   当てにするのはやめよ。
   けどそしたら……
   どないしたらええんや?!)」 

「すいません、
 お待たせしました」 

「ごめ~ん。
 ちょっと遅れちゃった」 

海未
「しかし希は結局
 来れたんですね。
 よかったです」 

ことり
「えへへ、
 今日も騒いじゃおうね♪」 

「せ、せやな。
 せっかくやし楽しまんとなぁ」 

「(あかん、もうどうにか
   できる流れやない。
   もうあたって砕けろや!)」

・・・
・・



・・
・・・


6 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:42:34.21 ID:bRcDXs440

穂乃果
「んーっと、
 じゃあ飲み物何にする?」 

海未
「そうですねぇ」 

ことり
「ことりはこの
 トロピカル・マンゴー・スペシャル
 にしよっかなぁ♪」 

穂乃果
「それすごくおいしそう!」 

海未
「梅こんぶ茶は……ないですよね」 

「………」 

「(けっきょく着いてきてしまって、
   この時代のウチが合流するって
   問題は今のところ起こっとらん)」 

「(けど会話の内容とか
   着いて行けへんことも
   あるやろうし、しんどいなぁ)」 

穂乃果
「希ちゃんはやっぱりお酒? 
 いいなぁ、穂乃果も早く
 お酒飲んでみた~い」 

「んん? お酒…
 そ、そうやねぇ」 

「(そっか、ウチもう20歳ってことに
   なっとるんやね。けどウチ自身は
   まだ18歳やし、あかんやろなぁ)」 

「(別に捕まるとかは
   ないやろけど、元副会長が
   飲酒とか、めっちゃ不良やん。
   でもどうしたら……)」 

海未
「穂乃果、昨日希が
 LINEで言ってたことを
 忘れたのですか?」 

ことり
「あした身体検査が
 あるとかで
 お酒飲めないんだよね? 
 日付をうまく
 調整できなくてごめんね、
 希ちゃん」 

「ん? いや、ええんよ別に。……
 みんなと会えることのほうが
 大事やしなぁ」 

「(LINE……? 
 よう分からんけど
 話をあわせるしか
 なさそうやね)」

7VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:43:13.71 ID:bRcDXs440

穂乃果
「でも希ちゃんお酒すきだよね?」 

「せやろか?」 

穂乃果
「そうだよぉ~。
 いっつもたくさん飲んでるし、
 ぜ~んぜん
 飲み慣れてる感じだし」 

「あはは、堪忍な」 

「(うわ~、予想しとったけど
   ウチやっぱ
   お酒飲んどるんやなぁ)」 

「(まぁ憧れはあったけど、
   ちょっと女の子としては
   どうなんやろ。
   変な絡み方とかはしてない
   みたいやけど……)」 

海未
「穂乃果、私も決まりましたよ」 

穂乃果
「ん、分かった~。希ちゃんは?」 

「ウチも決まったよ」 

穂乃果
「了解! じゃあ店員さん呼んじゃうね」 

・・・ 
・・ 
・ 

・ 
・・ 
・・・

8VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:44:11.92 ID:bRcDXs440

穂乃果
「でね、でね、初めて1人で
 全部やったんだけど、
 もう自由だーーっ!
 ……って感じだったんだよ!」 

海未
「また想像も
 つかない話ですね……」 

ことり
「穂乃果ちゃん、
 やっぱり
 危なくないのかなぁ?」 

穂乃果
「だいじょ~ぶ、
 だいじょ~ぶ! 
 いっぱい練習してるし、
 ちゃんと検査とかもしてるから!」 

海未
「ほんとに、穂乃果は――」 

「あはは」 

「(………)」 

「(今のところ問題はなかった。
   まだまだ3人とも
   大学1年ってことで、どの話題にも
   真新しさはあった。
   だからどうしてそれを
   知らないのって展開だけは、
   まだなんとか避けられとる)」 

穂乃果
「そういえばにこちゃんとこの
 ライブって次はいつだっけ?」 

海未
「確か来月の上旬では
 なかったでしょうか?」 

ことり
「うふふ、今回もちょっとだけ
 衣装協力させて
 もらうんだよ。
 楽しみだなぁ~♪」 

穂乃果
「えぇ~、いいなぁ~!」 

「……穂乃果ちゃんも
 参加させて
 もらったらええやん?」 

穂乃果
「もう希ちゃん、や~め~て~よぉ。
 それにこちゃんに
 言われる度に迷うんだから」 

ことり
「いまサークルが
 忙しいもんねぇ」 

海未
「まぁそれぞれが
 ぞれぞれの道で
 充実している、
 それで何よりではないですか」 

穂乃果
「う~ん……そうなんだよねぇ。
 中途半端は嫌だし」 

「………」 

「(……みんなけっこう
   充実してるんやね。よかった)」 

「(ただ……いや、ええか。
   無理に聞こうとしても変に
   思われるやろうし。
   どうせならさりげなく)」 

「ん……この鶏のたたきおいしい! 
 なぁなぁみんな、
 ちょっと食べて食べて!」 

穂乃果
「ほんとだ! おいしい!」 

海未
「どれどれ……本当ですね、
 おいしいです」 

ことり
「ことりも食べよっと♪ ……
 サークルだとね、ここでいつも
 共食いって言われるの……」 

穂乃果
「あはは、なんか新鮮だねぇ」 

海未
「私たちにとっては
 ちょっと古い
 ネタかもしれませんね、ふふ」 

「あはは」 

「(……うん、とりあえず
   楽しむことにしよか)」

9 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:45:10.08 ID:bRcDXs440

・・・ 
・・ 


・ 
・・ 
・・・ 

穂乃果
「ふ~、お腹いっぱい!」 

「穂乃果ちゃん
 ほんとよく食べるわ」 

穂乃果
「ふふ、穂乃果の
 健康の秘訣だよ!」 

「いいことやな、うんうん」 

「(………)」 

「(とりあえず
   ごはん会はお開き。
   いい時間やし解散することに
   なったんやけど、
   家とかどうしよか)」 

「(お守りの中に
   予備の一葉さん入れとって
   支払いはできたけど、
   この額やとまともな
   ところには泊まれんなぁ)」

海未
「楽しかったですね」 

ことり
「また来てみてもいいかもねぇ~」 

希「(………)」 

「(それに、まだウチには
   聞きたいことがあった)」 

「(……聞くとしたらこの
   タイミングだけやろな)」 

「――せやね。
 今度はみんなも来れるといいなぁ」 

穂乃果
「うんうん、そうだねぇ」 

「……そういえば」 

穂乃果
「ん~?」 

「最後にみんなで
 集まったのは
 いつやったっけ?」 

「(………)」 

「(……さて、
   なんて返ってくるか)」

10 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:45:51.91 ID:bRcDXs440

穂乃果
「う~ん、どうだっけ、
 ことりちゃん?」 

ことり
「えっとぉ、
 夏の旅行は全員揃ってたよ」 

海未
「ですがここ最近は凛たちが
 集まることはなかったですね」 

ことり
「受験だとしょうがないよね。
 冬の旅行も中止かなぁ」 

海未
「真姫は別荘だけ貸してもいいと
 言ってくれてましたが、
 それも申し訳ないですから」 

穂乃果
「う~ん、じゃあ6人で
 ちゃんと旅館にでも泊まろっか。
 たまには」 

海未
「それもいいかもですね」 

「……考えてみたら、
 けっこう集まっとるんやなぁ」 

海未
「それはそうですよ」 

「ん~?」 

ことり
「だって、例え大学で
 新しい友達ができても」 

海未
「共に過ごせる時間が
 限られるとしても」 

穂乃果
「やっぱりμ’sの
 みんなが1番! だよ」 

「……ふふ、せやなぁ」 

「(そっか、2年後はそうなんや。
   よかった。ウチがずっと
   望んでいた場所は……)」 

「(……嬉しいなぁ)」 

穂乃果
「じゃあ、希ちゃんとは
 ここでお別れになっちゃうか」 

「うん、今日はおおきにな。
 また誘ってな」 

海未
「もちろんですよ」 

ことり
「じゃあまた、希ちゃん♪」 

「ほなな~」 

「(……行ってしもた)」


11 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:46:19.94 ID:bRcDXs440

「(さて、宿をどうするかやけど……
   やっぱこの時代のウチに
   頼るしかないか。それか
   にこっちの家にでも
   行ってみるとか)」 

「(………)」 

「(……変わらないもの。
   ウチが望んだもの。
   高校を卒業してもあり続けるもの。
   これで目的を
   達成したとも言えるけど)」 

「(でも……)」 

「(十年後、二十年後も
   変わらずに
   いられるんやろか)」 

「(さすがにそこまで
 知るのはウチも怖い――はっ?!)」 

「あかん、この光はあの時の」 

「って、そっちに
 引っ張られるんかい?! 
 わわっ――」 

「もう、なんなんやぁぁ~~~……」 

・・・・・ 
・・・ 
・・ 
・ 

・ 
・・ 
・・・ 
・・・・・

12VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:46:57.65 ID:bRcDXs440

…………… 

「くぅ~……頭がふらふらする」 

「もうちょい
 優しくできんのかなぁ、
 しんどいわぁ」 

「……はぁ」 

「ここは、またあの公園?」 

「(時刻は夕方みたいやけど、
   まずは日付の確認って
   ……2026年?!)」 

「(こないな公園の時計塔に
   ホログラムて、ハイカラやなぁ)」 

「(しかしウチの時代から
   12年後、30歳に
   なっとるんか)」 

「げっ?! 
 まさかホントだったとは……」 

「(μ’sのみんなもそんくらいやな。
   きっとみんな仕事を持ってて、
   もしかしたら結婚も)」 

「(そんだけ新しいことに
   囲まれとったら、
   μ’sの関係は……)」 

「(………)」 

「ちょっとそこのあんた!」 

「は、はい?! 
 なんですか??」 

「(うわっ、びっくりしたぁ。
   ウチなんかマズいことしたやろか)」 

「(小柄な人やけど
   綺麗な人やなぁ。
   顔とかちっさいし)」 

「(ん……? いやウソやん。
   でもこの気ぃ強そうな目は……)」 

にこ
「初めましてだったら
 悪いんだけどさ、あんた
 東條希って名前じゃないの?」

13VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:47:27.03 ID:bRcDXs440

「おどろ……きました」 

にこ
「それはこっちの台詞よ」 

「私が東條希だって
 信じるんですか?」 

にこ
「信じるもなにも、
 あんたから聞いたのよ。
 信じてなかったけどね」 

「そうですか……」 

「(ウチに話しかけてきた人は、
   なんとまぁにこっちやった)」 

「(30歳のはずなんやけど、
   恐ろしいことに見た目は
   ほとんど変わっとらん)」 

「(綺麗なストレートの黒髪や
   佇まいとか、そういう
   雰囲気の違いで印象は
   全然違うけど。
   けっこう驚かされたわ)」 

にこ
「ま、私からすれば1番
 思い出深い時期のあんたが
 まさにあんたなわけだから、
 否応なしに
 信じざるをえないしね」 

「はい」 

にこ
「いやはいって……
 なんなのよ、その態度と敬語?」 

「いえ、さすがに年上ですので……」 

にこ
「ああぁん! 
 なんつうか腹立つわねぇ。
 あぁもう、やめて。
 あんたにとっての
 にこのつもりで話して。
 おかげさまで見かけも性格も
 そう変わってないはずだしね」 

「……いや、
 めっちゃ綺麗になったわ、
 にこっち」 

にこ
「ん……なんか照れるわね」 

「あはは」

14 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:47:58.33 ID:bRcDXs440

にこ
「それで、あんたはどうして
 未来に来たのよ?」 

「来たというか、
 飛ばされたっちゅうか……
 ウチから
 それは聞いてないん?」 

にこ
「まあ聞いてるけどさ。
 念のためってやつよ。
 あんた自身の口からも
 聞きたいし」 

「ん……」 

「(……まあ別に、
   ここまで事情を
   知ってくれてるならええか)」 

「(ウチが知りたいこと)」 

「(………)」 

「……にこっちは今、
 アイドルなん?」 

にこ
「ええそうよ」 

「や、やったやん! 
 にこっち、やっぱり――」 

にこ
「そう、史上最高の
 アイドルと言われて、
 CDはオリコンで常に1位。
 ハリウッド進出もしてて
 アカデミー主演女優賞も
 獲得してるのよ」 

「ふぇ?」 

にこ
「世界中でにこのことを
 知らない人はいないし、
 にこの力で平和が
 訪れた国もあるわ。
 どう、凄いでしょ?」 

「いや……ホントなん?」 

にこ
「当然ウソよ」 

「はぁ?!」 

にこ
「……ほんとはね。
 にこアイドルになれなかったの」 

「そ、そうなんや……」 

にこ
「それでね、ずっと
 諦めきれなかったから
 バイトしかしてなくて、
 もうちゃんとしたところには
 就職できなくて、
 ほとんど露頭に迷ってたの」 

「えぇ?!」 

にこ
「今は真姫ちゃんに拾われて
 ほとんどヒモみたいな感じかな。
 真姫ちゃん、ちょっと人には
 言えないような
 性癖があったみたいで、
 そこは辛いけど……」 

「……ホント?」 

にこ
「ウソに決まってんでしょ」 

「もう! なんなんや!」 

にこ
「あんたはそれを
 聞いてどうしたいのよ?」 

「えっ……?」

15VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:48:41.11 ID:bRcDXs440

にこ
「未来を知って
 あんたはどうすんの? 
 気に入らない未来だったら
 変えようとでもするの? 
 それとも絶望でもするの?」 

「いや、そんな
 だいそれたつもりやなくて……」 

にこ
「どうして未来なんて
 知りたいのよ? 
 私には意味の
 あることとは思えないわ」 

「ウチはただ……μ’sの
 みんなのことが大事で、
 かけがえがなくて…。
 そんなみんなが
 未来でも幸せなのか、
 みんなで一緒に
 いられるのか知りたくて……」 

にこ
「はぁ……あのさ、希」 

「……な~ん?」 

にこ
「あんた……まぁ冬の服よね。
 予選は終わった?」 

「うん、つい3日前くらいに……」 

にこ
「そ。じゃあさ、むしろ今まで
 よりずっと繋がってるって
 思えてるでしょ?」 

「そうや。
 だからウチは未来を――」 

にこ
「なんで信じないのよ?」 

「それ、は……」 

にこ
「いま確かだと
 思えるそれを、
 どうして信じないのよ?」 

「だって……
 だってそれは当然のことや!」 

「今が大切であるほどに、
 それが失われるのが怖くなる。
 そんな感情だって
 ウチにとっては
 初めてのことで、怖くて……」 

にこ
「……はぁ、
 あんたってそういうところ、
 ほんとめんどくさいわよね」 

「きっついなぁ。
 それもいまウチ、
 12歳も年上の人に
 言われとるんよ?」 

にこ
「誰が三十路よ。
 ったく。……いい、希?」 

「ん?」 

にこ
「それこそ当たり前のことなのよ。
 どんなに確かと思えるものでも
 移ろって行ってしまう。
 変わらないものは
 あるかもしれない。
 変わってしまうものも
 あるかもしれない」 

「………」 

にこ
「未来は誰にだって分からない。
 ……だから今を
 大切にしようとするんでしょ?」 

「……せやな」 

にこ
「そうやって不安がってる暇が
 あったら1日でも多く
 みんなと遊びに行きなさいよ。
 帰ってから」 

「……う~ん」 

にこ
「本当はそうすることぐらいしか
 できなくて、
 未来への不安だって
 みんな受け入れて
 生きていくんだから」 

「……でも、ウチは」 

にこ
「はぁ……。
 だったら、もっと未来に
 行って見てくれば?」 

「え? そんなん
 ウチの自由には……なっ?!」 

「(また光が……
   引っ張られる……!?)」 

にこ
「じゃあ、また12年後に。
 今日の日のことでも話しましょ」 

「う、うわぁぁ~~……」

16 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:49:12.91 ID:bRcDXs440

…………… 

にこ
「………」 

「ふぅ、行ったわね」 

「にこちゃ~ん」 

「あ、いたあそこ! 
 にこちゃん!」 

にこ
「なによそんなに慌ただしい」 

「なによってにこちゃん、
 トレーニング
 サボっちゃダメだよぉ」 

「もうっ! 
 久しぶりに個人レッスンだって
 聞いて楽しみにしてたのに! 
 酷いよ!」 

「昔からの知り合いだから
 あんまりそんな印象ないけど、
 けっこう個人レッスンの予約
 とるの大変なんだよ……」

にこ
「マネージャーのあんたに
 緊急の連絡だって断ったじゃない」 

「理由が
 書かれてなかったよぉ……」 

「にこちゃん、
 きちんと説明してくれるんだよね?」 

にこ
「あぁそんなに怒んないでよ。
 今日は本当に
 大事な用事だったんだから。
 むしろそれで確実に抜けられるよう、
 あんたのトレーニング
 入れてもらったんだから」 

「まぁ何かあったんなら
 仕方ないけど、それで何なの?」 

にこ
「……そうね。
 こんどまた飲み会があるでしょ? 
 そんときに説明してあげるわよ」 

・・・・・・・ 
・・・・・ 
・・・ 
・・ 
・ 

・ 
・・ 
・・・ 
・・・・・ 
・・・・・・・ 


17VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:50:12.55 ID:bRcDXs440

「うわっ、はぁ、はぁ……」 

「(くぅ~……今度は
   長かったなぁ。
   しんどい、ほんまに)」 

「(それで今度は……うわぁ)」 

「すっごいわぁ……。
 もう完全にSFの世界やん」 

「あれ全部ビルなんやろなぁ。
 でっかいわぁ。
 なんか飛び交っとるし」 

「(これはもう数十年って年数で
   飛ばされたみたいやな。
   公園はあんまり
   変わっとらんあたり、
   不思議な感じやけど)」 

「(今回も取り敢えず現状把握。
   その後はイベント待ちかなぁ……)」 

「はぁ……」 

「ん? ……ちょっと、
 そこのお嬢さん」 

「は、はい!」 

「(うぉ、やっぱ
   アヴァンギャルドな格好やなぁ。
   逆にウチとか凄い服
   着とるように
   見えとるんやろか)」 

「(年配の人みたいやけど、
   色の抜けた髪が綺麗に
   整えられとる。
   それに……瞳の色)」 

「ここであなたを
 待っていたのよ。
 東條希さんで、
 間違いないかしら?」 

「……はい」 

「(さすがに
   見かけだけやと判断できん。
   だけど
   ウチのことを知っとる様子。
   なにより空を思わせる青い瞳)」 

「(まさかなぁ)」 

「良かったわ。
 あなたのことを探していたのよ」 

「そうだったんですか。
   ……あの、もしかして」 

「ふふ、なにかしら?」 

「……えりちなん?」 

「さぁ、どうかしらねぇ」 

「……教えてはくれないんですか?」 

「そうね。
 若いうちは自分だけの
 答えをもつことも大事よ」 

「そうですか……」 

「(……やっぱりえりちやと思う)」 


18VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:51:04.79 ID:bRcDXs440

「少なくとも人生の中で
 1番大切と思えた人に、
 あなたがここに来ることを
 聞いていたのよ」 

「……その人とは、
 今も大切な仲なんですか?」 

「それも秘密にしとこうかしらね」 

「教えて欲しいです」 

「あらあら、困ったわねぇ」 

「ダメですか?」 

「そうねぇ」 

「やっぱりやめとこうかしら」 

「どうしてです?」 

「結局のところあなたが
 この未来にたどり着くのかも
 分からないし、
 影響は与えたくないから、
 かしらね」 

「……そうですか」 

「感覚的な考えもあるのよ。
 そう、例えば……別に私が
 あなたの言う“えりち”じゃなくても、
 別に構わないと思わないかしら?」 

「構います」 

「そうでもないわよ。だって例え
 その人じゃなかったとしても、
 ここにその人の
 代わりとして私がいる。
 つまりあなたは、別の素敵な
 出会いを得たということなのだから」 

「でも……」 

「(それでもウチは
   μ’sのみんなと、えりちと……)」 

「その人のこと、大切なのね……」 

「……とても大切な人です」 

「だからどうしても、
 気になるんです」 

「私の未来に私の望みは
 続いているのか、
 それを知りたいんです」 

「未来を楽しみに
 待つのもいいものよぉ」 

「それでも……。
 お願いします、教えてください」 

「そう。……ふふ、
 じゃあやっぱり
 本人に聞くしかないわね」 

「?……どういうことですか?」 

「実は私があなたを
 待っていた理由はね、
 あなたにある場所を
 教えるためなの」 

「場所、ですか……?」 

「そう。場所は
 西木野総合病院。
 形は結構変わったけれど、
 位置はほとんど変わらない」 

「……そこには誰がいるんです?」 

「自分で確認してみるといいわ。
 そして未来を知ることが
 適切なのか、ちょっと
 話し合ってみなさい。
 部屋は906号室よ」 

「分かりました……
 行ってきます」 

「気をつけて。
 この時代に合わせて慎重にね……」 

「はい!」

19VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:51:32.89 ID:bRcDXs440

…………… 


「………」 

「行ったわね」 

「ふふ、懐かしい。
 あの頃はあんな髪型してたわね」 

「ハラショー。
 ……昔のあなたに
 一目惚れしちゃうって、
 浮気かしらねぇ」 

・・・ 
・・ 
・ 

・ 
・・ 
・・・

20VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:52:19.14 ID:bRcDXs440

「(なんつうか凄いなぁ。
   もうほとんど高層ビルやん)」 

「(真姫ちゃん
   成功したんやなぁ……)」 

「(……それより今は906号室)」 

「(なんかロボットっぽいのが
   受付したりしとるけど、
   お見舞いとかの文化は
   変わっとらんやろ)」 

「(このままさり気なく……)」 

「あ、ちょっとそこのあなた」 

「あ、はい。なんですか?」 

「(しもうたぁ……。
   このナースさんは人間……やろか?)」 

「(とにかくごまかしを)」 

「病室の方にご用かしら?」 

「あの……祖母のお見舞いに」 

「そう、じゃあ受付で
 IDチェックしてもらって
 いいかしら?」 

「あ、IDですね……
 えっと、あ、あぁ~……
 忘れたかもしれません」 

「忘れる? えっ、
 IDって忘れたりできるの……
 えっと、取り敢えず受付に」 

「あぁその、えっと、うぅ……」 

「(な、なんか明らかに
   マズい展開やんかぁ~!)」 

「(このままやと大事に
   なってしまいそうや、
   だ、誰か……)」 

「ん……ちょっとあなた、
 その子をどうするの?」 

「あ、院長先生、
 お見舞いだそうなので、
 とりあえずIDを――」 

「あぁその子ね。
 私の友達の子なのよ。
 ごめんなさい。
 チェックも済ませてるわ」 

「そうなんですか?? 
 それは失礼しました」 

「いいのよ。
 むしろきちんと伝えてなくて
 申し訳なかったわ。
 じゃあちょうど休憩時間だし、
 連れて行くことにしようかしら。
 希ちゃん、こっちにおいで」 

「は、はい!」 

「(これまた凄い
   べっぴんさんやなぁ。
   すらっとしてて、けど若作り
   してるっちゅうわけやなく、
   本当に綺麗に
   年を重ねた感じ)」 

「(………)」 

「(院長先生かぁ……)」

21VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:52:58.47 ID:bRcDXs440

「ふふ、羨ましいわねぇ。
 なんか1人だけ
 若返ったみたいで」 

「えっとその、さっきは
 ありがとうございました。
 あの……」 

「いいのよ。
 私もあなたを待ってた口だから。
 あ、これエレベーターね。
 乗るわよ」 

「あ、はい……。
 えっと、もしかしてあなたは――」 

「う~ん……まぁ私は別に
 隠さなくてもいいのだけど、
 そういうルールらしいから、
 察しなさい」 

「……はい」 

「(………)」 

「(……真姫ちゃん)」 

「……病院、
 大きくなりましたね」 

「そうねぇ。経営するのも大変よ。
 お役人とのやり取りとかもあるし。
 自由にピアノを弾けてたころが
 懐かしいわ」

「そう、ですか……」 

「……でも悪くはないわよ。
 この職業も」 

「……はい」 

「地元の病院ということもあって、
 けっこう見知った人が
 やってきたりするのよ」 

「はい」 

「ずっと仲の良い人。
 会いたいと思っても
 疎遠になっていた人。
 意外な人。
 病気になって
 やってくるんだから、
 あまり望ましいことでは
 ないけれど、
 まぁ懐かしいことには
 変わりないわね」 

「そう、なんですね……」 

「この病室にいる人も、
 今言ったどれかに
 当てはまる、
 私にとって大切な人よ」 

「……ずっと、ですか?」 

「……それはきっと、
 あなたが確認すればいいことよ。
 じゃあ、私はここまでね」 

「このボタンを
 押せばいいんですか?」 

「ええ。……ふふ、
 あなただとコードも
 一緒でしょうしね」 

「はぁ」 

「(………)」 

「(この部屋の中にいるのは、
   たぶん……)」 

「まぁショックを
 受けるかもしれないけど、
 気楽に話すといいわよ。
 あなたは、
 そういうの好きだったと思うし」 

「案内ありがとうございます」 

「お礼は……
 ずっと後でお願いね。
 また会いましょう」 

「はい」 

「(……行ってしもた)」 

「(深呼吸しとこか。
   けっこう来るもんがあるって、
   よく小説ににも書いてあるしな)」 

「(……うん、行こか)」 


22VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:53:32.04 ID:bRcDXs440

……… 

「お邪魔します」 

「ん、あぁいらっしゃい。
 来たんやね」 

希「………」 

「そう複雑な顔せんと、
 こっちおいで」 

希「………」 

「凄いやろ。ちょっと入院しただけで、
 一昔前の重病人みたいな設備や」 

希「しゃべり方……」 

「ん~?」 

「しゃべり方、
 ずっとそれなんですか?」 

「ん、……いや、
 親しい人の前でだけやな。
 なんか昔とは
 逆になったような気もするよ」 

「そうですか……」 

「(そういう言い方が
   適切か分からないけれど、
   可愛いおばあちゃんって感じ)」 

「(髪の毛はさすがに
   手入れが大変になったんか、
   肩口ぐらいで
   切りそろえられとるな)」 

「(あんま自分で
   目にすることはないけれど、
   写真の中なんかではよう見る、
   人懐っこそうな笑顔)」 

「……私ですか?」 

「せやなぁ。……ま、
 そういうことになるな。ふふ」 


23VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:53:57.30 ID:bRcDXs440

「病気なんですか?」 

「あぁ~、その辺は答えんよ。
 なんや変に
 ショック受けられても困るし」 

「……分かりました」 

「まぁ他のことも
 答えるかは分からんけれど……
 さて、若いころのウチ」 

希「はい」 

「………」 

希「………」 

「………」 

希「………」 

「……ふふ、やっぱり
 何も言わんでええよ」 


24VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:55:28.06 ID:bRcDXs440

希「え??」 

「言いたいことは
 分かっとるもん。
 今抱えてる幸せとか絆とか、
 それから……不安とか」 

「……はい」 

「別に完璧な人生やなかった。
 絶対に失くしたくなかったのに、
 失くしてしまったもんやってあった。
 今ここでそういうの
 全部教えてあげたら、
 運命も変えられるんやろなぁ」 

「せやったら……!」 

「でもウチが語るのは
 たった1つだけや」 

「そんな……」 

「ふふ、これからきっとな、
 色んな出会いと別れを経験して、
 何度も何度も後悔して、
 何度も何度も傷つくことになる。
 そして泣くことになるやろな」 

希「………」 

「でもそんな悲しさだってな、
 嬉しかったことの
 表裏一体なんやから、
 時間が立てば立つほど
 手放し難くなって、
 いつかその全てが
 かけがえの無い
 ものになるから」 

「……え? あれ??」 

「(光が……そんな、
   ここまで飛ばされたのに
   ウチはまだ?!)」 

「何も知らずに
 帰るのがええ」 

「待ってや! 
 ウチは、ウチは……!」 

「心配せんでいいよ。
 ……ウチはちゃんと幸せや」 

「う、うわ、わぁぁ~~……」

25VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:56:03.09 ID:bRcDXs440

…………… 

「ふぅ、これで運命の輪は
 閉じたってわけやな」 

「なぁに? 
 結局何もアドバイスして
 あげなかったじゃない」 

「ん? 
 もう、こっそり聞いとったん?」 

「途中からね」 

「恥ずかしいなぁ」 

「それにしても
 やっぱり可愛かったわね」 

「ちょっとぉ、浮気はあかんで」 

「ふふ、半分冗談よ」 

「半分なん?」 

「だって全部が
 全部ウソじゃないけど、
 私は歳を重ねて
 綺麗になったあなたのこと、
 もっと好きなんですもの」 

「照れるなぁ……」 

「ふふ」 

「(……この未来はええもんやで。
   ここまで来てくれたら
   嬉しいなぁ。な、昔のウチ)」 

・・・・・・・・・ 
・・・・・・・ 
・・・・・ 
・・・ 
・・ 
・ 

・ 
・・ 
・・・ 
・・・・・・ 
・・・・・・・ 
・・・・・・・・・・ 


26VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:56:42.12 ID:bRcDXs440

「……ふぅ。
 さすがに慣れたわ」 

「あぁ~……部屋か、
 帰ってきたみたいやね」 

「(結局よう分からんかったか。
   幸せとは言うとったけど、
   本当に心から
   そうなのかは分からんし)」 

「(μ’sのメンバーとウチ、
   どうなるんやろなぁ……)」 

「(あかん、泣きそう……)」 

「ちょっと、希ぃ~!」 

「(ふぇ? 何やろ? 
   この声はたぶん……
   やけど。とにかく)」 

「はぁ~い……」 

「なんですか?」 

絵里
「ちょっと、なんですかじゃ
 ないわよ、もう!」 

「あ、えりちやん。
 突然どしたん?」 

絵里
「どしたんも何も、
 あなたが連絡なしで
 休んだから
 様子を見に来たのよ!」 

「休んだってえっと……」 

「(なっ?! 1日たっとる! 
   こういうのは
   時間経ってないのが
   定番やろ……う~ん、
   困ったなぁ)」 

「(まぁとりあえず適当に
   言い訳するしかないか、
   うん)」 

「あぁごめん、急な用事でなぁ。
 バタバタしっとたんよ」 

絵里
「そんな説明で……って
 どうしたの希?!」 

「ふぇ? いや別に何も……」 

絵里
「だってあなた……
 泣いてるじゃない?」

27 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:57:16.57 ID:bRcDXs440

「泣いて……? 
 あれ、ウチ、そんなつもりじゃ」 

「(何なんこれ? 
   えりちの顔見たら
   涙がとまらへん。
   え、あぁ、もう……)」 

絵里
「……希、上がらせてもらうわよ。
 ほら、こっちに来なさい」 

「いや、これはちょっと
 違くて、その……」 

絵里
「いいから……ほら」

ギュッ 

「えりち……」 

絵里
「なんでもいいから、
 どんな話だって聞くから、
 ね、希?」 

「……うん」 

「(あかん、さっきまで未来に
   ずっとおって、あれこれ
   考えさせられとったから、
   いざえりちを前にしたら
   感情をおさえられへん)」 

「(本当にウチらは
   これからも一緒に
   おられるのか、
   μ’sはどうなるのか)」 

「ウチ……怖いんよ」 

絵里
「ん……いったい何が?」 

「突然こんなん言われても
 驚くと思うけど、
 今が過ぎていくのが」 

絵里
「ちょっと難しいけど……
 卒業したりとか
 そういう将来のこと?」 

希「うん」 

「今こんなに幸せで、
 みんなと一緒にいられて、
 なのにそれが
 未来もそうなのか
 分からんから……」 

「だから怖い。
 これからどうなるのか、
 ウチは……」

28 VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:57:45.83 ID:bRcDXs440

絵里
「そう……」 

「………」 

「………」 

「………」 

絵里
「そうね、私も
 同じ気持ちだから、
 なんとも言えないわね」 

「えりちもそうなん?」

絵里

「当然よ。……

 こないだは偉そうに

 希の願いなんて

 語っちゃったけど、

 私だって

 同じようなもんなんだから」 


「こんなに打ち解けられて、
 何でも話せるようになったのは
 初めて。μ’sが大事。とっても」 

希「うん」 

絵里
「あなたともずっと一緒に
 いたいと思うけれど……
 それがどうなるかは分からない」 

「……うん」 

絵里
「でもね、希、
 私考えることがあるのよ」 

「……考える?」 

絵里
「そう、それは今大事と思える感情は
 きっと、何か変化が
 訪れるようなことがあっても、
 ずっと変わらないんじゃないかなって」 


――例え大学で新しい友達ができても――― 

――共に過ごせる時間が限られるとしても――― 

――やっぱりμ’sのみんなが1番! だよ――― 

「(穂乃果ちゃんたち……)」

29VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:58:12.82 ID:bRcDXs440

絵里
「それにたぶん、
 そんな不安があるからこそ
 時間を大切にできるのだし」 

――未来は誰にだって分からない。
だから今を大切にしようとするんでしょ?


「(にこっち……)」

30 :VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:58:53.91 ID:bRcDXs440

絵里
「だから私たちは、
 きっと未来を信じて、
 祈るように
 生きていくしかないのよ」 

――心配せんでもええ。
……ウチはちゃんと幸せや――― 

「(信じる……か)」

31VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 18:59:32.49 ID:bRcDXs440

絵里
「……ごめんなさい。
 こんなことしか言えなくて」 

「……ううん、嬉しい。
 想いを伝えてくれようとする、
 えりちの気持ちが、
 ほんとにそれだけで嬉しい」 

絵里
「それならよかったけれど……」 

「うん……」 

絵里
「………」 

「………」 

「なぁえりち?」 

絵里
「なぁに?」 

「もし本当に嫌なことやけど、
 えりちとウチが
 離れ離れになっても、
 こうやって抱きしめて
 くれたこととか、
 音ノ木坂でのこととか、
 ウチは忘れんのやと思う」 

絵里
「それはもちろん、私もよ」 

「そしたらそれはきっと、
 ウチとえりちはずっと
 一緒ってことなんやろなぁ。
 今日のこの日から、
 伸び続けていく日々の中で」 

絵里
「ふふ、なんだかロマンチックね」 

「えへへ、そやろ?」 

「(……そしてμ’sのみんなも)」 

「なぁ、えりち」 

絵里
「今度はなぁに?」 

「……信じてもらえへんかもしれないけど」 


聞いて欲しい話があるんや


32VIPにかわりまして :2014/06/09(月) 19:03:12.52 ID:bRcDXs440

はい、たったこれだけです; 

改めてのんたん誕生日おめでとう! 

のんたんにとって1番大事なものって、
まさに「私の望み」ということで
先日手にしたものだと思うんですが、
今度はそれを失うのが
怖くなったりしないかなと。 

そういうのに対して、
仕方がないことなんだよ、
祈るしかないんだよみたいな
妄想をしていたらこんなSSにw 


読んでくださった方、
本当にありがとうございました。




ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402306676/








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この記事のコメント(5 件)

  1. 名無し主義のラブライバー より:

    読みいってしまった。登場人物のみの会話で成立してる。これは正規のノベライズで読んでみたい。

  2. 名無し主義のラブライバー より:

    これ最後の病室ののぞみのシーンボカロの曲オマージュになってるよね これから君は何度でも なんどもなんども後悔し なんどもなんども傷ついて なんどもなんどもも泣くだろう でもその一つ一つ 噛みしめて時が経つほど いつの日か熱を帯び 手放し難くなるから 何も知らずに帰りなさい 私はちゃんと幸せだ (クワガタにチョップしたらタイムスリップした) でも元ネタを知ってるからこその感動もあった GJ!

  3. 名無し主義のラブライバー より:

    完成度高いなー。SF 展開なのに違和感ないっていうか、想像できてかつ、面白い。良いのん誕だった!

  4. 名無し主義のラブライバー より:

    神作でした!!! のんたんのSSもっと増えろ!

  5. 名無し主義のラブライバー より:

    これは…もう感動です おばあちゃんになったのんたんの言ってた言葉がボカロ曲と似ていると思ったら曲が流れてきて涙が出そうになっちゃいました! 神作です!読めてよかったです!! ありがとうございました!

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